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教護院での実習の思い出

投稿日:2017年9月3日

昔、学生のころ、教護院で実習を

したことがある。教護院というのは

少年院の手前の施設で、たぶん、

盗みとか、そういうレベルの

子たちが集まっていたんだと

思う。横浜の保土ヶ谷にあった

のかな。

入所しているのは小学~中学生の

子たちで、殺人犯とか、そういう

のが矯正しているのかなと、

ちょっと身構えたけど、かわいい

子どもたちで、まあ、大学生から

すると、中学生でツッぱっていても

それほど威圧感はなかったな。

こいつらとやりあっても1人ずつ

なら負けないな、という感じだった。

いくつかの宿舎があって、そこの

1つで寝泊まりをして、昼間は

同じ敷地内の学校に通う。

ある時、中学生の授業に参加して

100m走があったんだけど、もしか

して、こいつらに負けるのかな、

と思ったけど、案外と遅くて

流して走っても勝てるレベルだった。

あと、ちょうどさむい時期に

さしかかっていて、校内の

持久走があり、5周くらいまわる

大会があったのかな。

1人早いやつがいて、やはり、

初めから断突で飛ばしたので

そいつにはかなわなかったが

何とか2番を確保した。

 

教護院に入っている子どもたち

は、親がいないとか、親が分かれて

しまって、ここを出て行っても

受け取り手がいないとか、

いろんな家庭の事情がある子ども

たちだったが、宿舎に寝泊まり

している間は、友だちのように

仲良くなり、おれもこいつらと

同じレベルで接することができる

んだなと、自分の意外な面に

関心したりもした。

別に何が起こることもなく、

実習が終わったんだけど、

しいていえば、中学生に

「マンガ買ってきて」と言われて

外のコンビニでマンガを買って

そいつらに渡したのを、先生に

見つかってしまったのが、

汚点だったかな。

あと、同時に実習を行ったもう

1人の学生が、結構、同じよう

に子どもたちのご機嫌を取って

いろいろモノを買ってきていた

ようで、それはおまえを見習った

からだ、と先生にいわれた。

実習が終わり、何カ月かたって

その宿舎にお酒を持って、

師(もろ)先生という人が寮長なん

だけど、尋ねて行ったときは

子どもたちが歓迎してくれて

うれしかったね。

まあ、自分は外の人間だからな。

自由なんだよな、と思ったね。

あれから、30年以上たって

あそこにいた子どもたちも

もう40代になっているんだろうな。

ところで、師先生はまだ生きて

いるのかな。

実習ではダメだしされたけどね。

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