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東京で30年間、満員電車に揺れること

投稿日:2021年10月25日

 東京で過ごしたのは11年ほどだったが、住んでみて、この街にもっと早く来ていたらなあ、と思うことはたまにあった。何ができるわけではないけど、いなかから来た人間にとってとっても洗練されていて、居心地よく、ここで1番を取れれば、と思ったものだ。ここが中心で世の中が回っているというか、そういう雰囲気とか、それぞれの街とか、あっさりした人たちとかが好きだった。周りの人が簡単にスカウトされ、芸能界もかけ離れたものではないな、と思った。

 街ではどこが好きかというと、山手線のなかの白山や根津や、青山や広尾などだろうか。やはり過ごしたところや仕事場に思い入れがある。中央線の国立とか吉祥寺、高円寺とか、たぶん、住めば好きになるんだろうなあとは思ったが、過ごしていないのでわからない。

 満員電車というものを経験して、今ならコロナで、からだを寄せ合うこともあまりないのかもしれないが、当時はすごかった。

 山手線の巣鴨~原宿もすごかった。学生のころだが、朝から行かなくてはいけないというときは、眠気顔で池袋のプラットフォームを、電車の中から見ていて、列をなした人たちが順番にどっと入ってきて、あっという間にぎゅう詰めになる。そして新宿でいったん降りるが、またそこで乗ってきて、途中駅の原宿駅を降りるのは大変だった。出口付近まで徐々に行っておかないと、車内でかき分けるのは難しい。次の渋谷で降りる人が多くて、原宿で降りる人はあんまりいない。

 一方の千代田線は、さらにすごかった印象がある。社会人で働いた時は、当時は根津~霞が関などを利用していて、朝は根津ではほぼだれも降りなくて、そこからずっとぎゅうぎゅうだった。それが大手町あたりまで続く。

その満員電車がいやだったなあ。これを60歳まで続けるのかと思うと、あと30年以上、こんな感じで、あの人たち(60歳ほどの疲れた表情の人)のようになるのか、というのがいやだった。結局、その満員電車も3年ほどで解放されたけどね。

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